るきなの独り言

何かと考え込むので発散します

なぜ自分との約束を守れないのか

 


おはようございます、もしくはこんばんは。コーヒーは1日3杯ルキナです。午後3時以降は飲まないようにしているので、かなりハイペースでコーヒーを飲み進めます。コーヒー好きなんですよね。

 

 さて、自分との約束を守るのって本当に難しいですよね。これくらいはできるだろうと思って設定した目標も達成できないと、自分に自信を失っていってしまうものです。そのうち、「自分はダメだから」というレッテルを自分に貼ってしまって挑戦することを諦めてしまいます。

 なぜ自分との約束を守ることができないのかを明確にできれば、おのずと解決策も見えてくるものです。今回は、自分との約束を守れないのはなぜか、という事と、具体的な対策のアプローチについてもお話しします。では、目次です。

 

1 他人との約束はある程度守ることはできる

 自分との約束を守ることはできないけれど、他人との約束ならある程度は守れている人が多いと思います。例えば、友人との待ち合わせ、上司から任させた資料作成などでしょうか。他人との約束が守れるということは、「○○時に集合はできる」「自分は、~までにこれをする力がある」というように、"自分の能力を把握できている"ということです。

1-1 他人との約束を守れないときとは

 逆に言えば、自分の能力を超えていたり自分の能力を適切に把握できていない場合は約束を守ることができません。

 

・自分の能力を超えた約束

 自分の能力を超えた約束の例と言えば、仕事での無理な納期、唐突のスピーチ、学校の大量の宿題などでしょうか。能力が高い人は達成可能ですが、能力が足りていない人は達成不可能です。約束を守れるか否かは、"能力"に依存するとも言えます。

 

・自分の能力を適切に把握できていない場合

 これが非常に厄介で、今回の話でとても重要な内容になります。こちらも例を挙げるなら、上司から「これはあとどのくらいでできる?」と聞かれて、「1時間でできます」と答えても思った以上に時間がかかり、1時間半くらいかかってしまうなんてことはざらにあります。人間は、自分の能力を過剰に認識してしまう傾向があり、『エッセンシャル思考(著:グレッグ マキューン )』でも自分が見積った時間の1.5倍で設定するのが丁度良いと書かれています。

 このような自分の能力を正しく認識できないことについては、"ダニング=クルーガー効果"が有名です。端的に言えば、能力の低い人は自分の能力が高いと過剰評価し、能力の高い人は自分の能力を適切に判断できるということです。

 つまり、自分の能力を適切に把握できていない場合は約束を守ることができないという事です。

 

【ダニング=クルーガー効果(詳細)】*1

 実験において、学生たちにある課題を解かせ、その後自分の解答を評価してもらうようにしました。その結果、解答が最低レベルである学生たちは、自分の能力について非常に高い評価をしていることがわかりました。一方、高い能力を持つ学生たちは、自分の能力について適切な評価をしていました。

 著者らは、この結果から、自分の能力を正しく評価することは、その能力に対する知識が必要であると考えました。つまり、ある能力について十分な知識があれば、自分の実力を正確に評価できるということです。一方、無知な人は、自分の能力を過大評価してしまいがちであると指摘しました。

 

2 自分との約束は守れるわけがない

 皆さんは自分との約束と聞いて、どのようなものを思い浮かべますでしょうか。

・週に3回は運動する

・月に1冊は本を読む

・無駄な買い物はしない

・掃除をする

 

 これらを見てどう思いますか?解決能力に依存しているでしょうか?(運動をすると決めた場合は、運動神経に依存するかという意味です)

 自分との約束とは、解決能力ではなく、意志力・理性・根性といった目に見えない力に依存しているという事です。ここで重要になってくるのが、自分自身の意志力・理性・根性といったものを正しく把握できていますか?ということです。

 先ほどの章でお話しした通り、自分の能力を適切に把握できていない場合は約束を守ることができません。ダニング=クルーガー効果に則れば、意志力が極端に低いにも関わらず、意志力を過剰に高く評価している場合、自分で決めた約束や目標を達成するなんて不可能です。

 つまりは、容易に達成可能と思っていても、実際は自分自身に無理難題を吹っかけているのです。他人の力を借りて目標達成しようとしてもできないのは、目標があまりにも高すぎるからです。

 一方で、自分との約束を守ることができる人は、ダニング=クルーガー効果に倣えば、意志力が高いため自分自身を正しく認識でき、自分との適切な約束(目標)を設定できるということです。

 

3 自分との約束を守るには

 以上のことより、自分との約束を守るためには2つのアプローチがあります。

・自分自身の意志力などを把握する事

 無理な約束や目標を設定しないためには、自分の能力をある程度正確に認識しておく必要があります。繰り返しになりますが、自分が有している能力以上の目標は達成できません

 自分の意志力・理性・根性といった能力を定量化するためには、具体的な目標を設定し、その達成度合いを客観的に測定することが必要です。例えば、ダイエットのためにお菓子を食べる頻度を減らすことを目標とする場合、まずは1週間に何回お菓子を我慢しようとして食べてしまったかを数え、それを減らすことを試みます。ストレスなどの外的要因にもよりますが、全ては現状把握から始まります。

 ちなみに、意志力は向上することが分かっています*2。つまり、意志力が一定以上になれば、自分自身の意志力をある程度正確に認識して、適切な目標設定ができるようになるという事です。そうなれば、わざわざ現状把握の必要がないので人生イージーモードになります。

 

・モチベーションによって意志力を底上げする

 モチベーションは意志力に影響を与えます*3。感覚的にも分かるかと思いますが、モチベーションが高いと何かと長続きしやすいです。では、やる気が上がりやすい約束とは何でしょうか。

 ルキナ的には、「こうなりたい」という目標ではなく、「達成したその瞬間から気持ち良くなれる」という点にフォーカスするのが良いと考えています。例えば、早起きしたい場合、ルキナは朝起きてカフェインレスの紅茶を飲むことで気持ち良くなれます。他には、休日の午前中は作業すると決めた場合、コーヒーを飲む量に制限をかけていません。ネスプレッソで好きなだけコーヒーを飲んで気持ち良くなれます(飲みすぎ注意(笑))。

 余談ですが、こちらのネスプレッソはコンパクトかつスタイリッシュで価格も安いので買ってよかったです。

 

カプセルはこれですね。セール時であれば、一杯60円くらいの値段になります。

 

 

 

4 総括

 自分との約束を守れないのは、あなたの能力が足りていないというよりも、目標が異常に高いことが原因です。意志力は目に見えないので難しいですが、適切な目標であれば達成できるはずです(人との約束は守れているのですから)。

 まずは、自分のモチベーションや気分が上がることを探してみるところから始めてみると楽しいかもしれません。

 

 

 

 

*1:Kruger, J., & Dunning, D. J Pers Soc Psychol. 1999. 77(6). 1121-1134.

*2:Baumeister, R. F., Gailliot, M., DeWall, C. N., & Oaten, M. J Pers.2006. 74(6). 1773-1801.

*3:Schmeichel, B. J., Vohs, K. D., & Baumeister, R. F. J Pers Soc Psychol. 2014. 107(4). 781-801.